発達だけど、人生どうにかなる日記。

自分なりに人間関係は謙虚に生きてますが、まっいっかの日々です。

映画会「PERFECT DAYS」

見終わった印象はアートを感じました。

ポスター画像

こんな風に生きていけたなら 

ほんとにそうです。平山さん演じる役所広司さんの表情に魅せられ、言葉以上の見えない何かを感じました。

この映画、セリフもとっても少なく、見る人によって感想がそれぞれ違うと思います。

東京でトイレ掃除の仕事をするシニア男性の日常なんですが、

ルーティーンが全く飽きないのです。逆にうらやましさを感じさせます。

貧相でも、孤立感もなく、一人の時間を楽しむかのように見えました。

自分のASD体質から見ると、理想的な日常ですが、いやいやいや・・

そこに至るまで、いろんな喜怒哀楽、不安、孤独などあったんだろうな。

姪っ子との会話で「この世界は本当にたくさんの世界がある。つながっているようにみえても、つながっていない世界もある」と平山さんが言っていました。

平山さんの生活はこれと言って財があるように見えず、最低限の質素な暮らし。

けれど仕事はとても丁寧で、自分で道具を工夫して、トイレ清掃という仕事に責任を持っている。仕事帰り一番風呂、いつもの居酒屋でゴクリとお酒を飲む。こだわりの音楽、本、写真、すべてが平山さんの世界だったです。

トイレの清掃という仕事がちょっとイメージ的に最低限の仕事と思っていました。けれど、しんどいな、イラっとするなと自分は思うシーンで、平山さんは、木漏れ日を見上げ、笑顔なんです。

世界はこの世界だけと思っていたら、とても、とても不安で仕方がない。世界はたくさんあって、自分で選択できるんだよ。つながらない世界の中で生きていくのもいいかも。

つながらないところだから、日常の些細な変化や、人との関わりに、嬉しさや優しさが湧き出るのかな。

いかに変化せずに生きるのではなく、変化は変化だと流されながらも、自分の世界は守っていく。

楽な世界ではないけど、軸になるものがある。それがその人らしさなんだろうな。

平山さんは、音楽も本もインテリ、人に優しく、死というものに真剣に向き合っている。そう感じました。

映画館を出るとき、ちょっと日常の景色が変わっていました。

良かったです。BYおうし